澎湖(ポンフー)の海を守るサンゴの植林活動と生態旅行

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サンゴ礁の保全活動に関わるモニターツアーに参加してきました。

今から30年ほど前の澎湖の海には色とりどりのサンゴが広がっていたというのですが、いまではその頃の3割ほどのサンゴしか見ることができなくなっているそう。

台湾海峡にぽつんと浮かぶ澎湖にも汚染や温暖化の影響が忍び寄り、生態系を脅かしているのですね。

しかし、昔は良かったと言っても仕方がないですよね。今ではサンゴの養殖とでもいうのでしょうか? 赤ちゃんサンゴを海の中に植える、いわばサンゴの植林活動が進められています。

サンゴは年間に数センチしか育たないので、その効果は目には見えにくいですが、何十年も経った頃に、かつての美しい海がよみがえるといいですね!

海のお勉強をしながらシュノーケルを楽しむ「生態旅行」

さて、今回参加したツアーは実際に海に植えられた赤ちゃんサンゴの様子を見つつ、お魚さんや海の中の郵便ポストも見るという盛りだくさんの内容でした。

澎湖随一のシュノーケリングスポット「浮潜秘境」でしばらく沖に進むと海の中に三角柱型のコンクリートが沈められていました。これがまさにサンゴの植林の様子です。

これらのサンゴは元々は陸にある試験場で養殖されたもので、ある程度成長するとこのように海に沈められます。これが大きくなれば、新しいサンゴ礁が生まれるというわけです。もちろん長〜い年月が必要です。

これ、一度海に沈めたらそのまま放ったらかしなのかと思っていたのですが、定期的な掃除が必要らしく、すべて人の手で行われているそうです。

海に沈める時も場所をしっかり考えないとならないので、人力で移動しているんだそう。なんだか農業や林業と似ていますね。人の手で大自然を復活させるというのは並大抵のことではないようです。

生態系豊富なシュノーケリングスポット「浮潜秘境」

浮潜秘境には小さな魚がたくさん泳いでいて、しかも人を怖がらないのでずっと海を眺めていても全く飽きません。

時々インストラクターがくれる魚の餌(食パン)を撒くとカラフルな魚がわんさか寄ってきて可愛いです。ちなみに食パンは指でこすりながら少しずつ出すのがコツ。こうすると長い間魚と戯れることができます。

また、変わった生物を見つけるとインストラクターが海の底まで潜っていって指で指し示してくれたり、上の方まで持ち上げてじっくり見せてくれたりしてなかなか楽しめました。

そうそう、浮潜秘境には海底ポストもあります。初心者にはなかなか深い位置にありますが、防水のポストカードを持っていけばインストラクターが投函してくれますよ。あと体験ダイビングに参加すれば簡単に海底ポストまで行けます。

最後はイカにゅうめんでポカポカに?

40分ほどシュノーケリングと生態系の解説を楽しみ、ショップに戻ってシャワーを浴びたらツアーは終了です。普通のツアーだと最後に澎湖名物のイカにゅうめんなどの軽食もいただけます。

最初は真夏に、にゅうめん!? と驚いていましたが、シュノーケルすると知らないうちに体が冷えるので、実はソーメンよりにゅうめんの方がぴったりなんですよね。というか、そもそも台湾の人にはソーメンを冷たくして食べる発想がないのですが(笑)

終わってからしばらくオーナーとお話をしていたのですが、やっぱり澎湖の環境は30年前と比べると劇的に「悪く」なっているそう。

温暖化、海洋汚染など理由は様々ですが、これ以上環境が悪くなってしまったら観光地としての澎湖が寿命を迎えてしまいますし、そもそも自然が失われるのは悲しいですよね。

これ以上、海が悪くなってしまわないよう、日々の暮らしが自然環境と一本道で繋がっていることを肝に銘じようと改めて考えさせられたのでした。

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