澎湖(ポンフー)でここだけ!◯◯◯の島「花嶼」で見逃せない3スポット
台湾にある離島「澎湖(ポンフー)」にはいくつの島があると思いますか?
無人島も含めると97個あり、人が住んでいる島は19カ所あります。
なかには、人口わずか3人! という島もありますが、定期船がある島の中でもっとも観光客が訪れない島といえば、花嶼(ホワーユー)でしょう。
花嶼は、澎湖本島の南側にある「望安(ワンアン)郷」(日本風に言えば望安町)の一部で、船に乗って約1時間の場所に浮かんでいます。
ダブルハートで有名な「七美(チーメイ)」や、長〜く延びた砂浜で有名な「
」、国立公園の「南方四島」と比較すると地味なため、観光客はおろか澎湖に住んでいても、よほどのことがない限り訪れない島です。
人口は300人ほど、小学校の生徒数は6人(2021年)ですが、先生は11人います。
なかなか行く機会のない島ですので、物好きな方はチャンスを掴んだらぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
澎湖(ポンフー)で唯一、花崗岩でできた島「花嶼(ホワーユー)」
花嶼(ホワーユー)には、澎湖(ポンフー)の他の島にはない大きな特徴があるため、島全体に独特の雰囲気があります。
が有名です。これは海底火山の噴火による溶岩「玄武岩」でできた島ならではの地形です。
一方、花嶼だけは花崗岩や安山岩でできており、一説には「花崗岩」が「花嶼」という名前の由来とも言われています。
澎湖周辺にある100の島の中でも、花嶼だけ花崗岩でできているわけですから、その名の元になっていても納得です。
ちなみに古い文献に出てくる「高華嶼」が由来という説もありますが、これももしかしたら花崗岩由来かも知れませんよね。
花嶼(ホワーユー)のおすすめ3スポット
ここからは、花嶼(ホワーユー)に来たら外せないスポットを3カ所ご紹介します!
青空に映える白い灯台「花嶼灯台(花嶼燈塔)」
1つめは、花嶼に近づくと真っ先に目に入る灯台「花嶼灯台(花嶼燈塔)」です。この灯台は日本統治時代の1939年に建造されたもので、今でも現役です。
さらには建造以来、発電方法以外は一切変わっていないという由緒正しい側面も。ちなみに今はソーラー発電です。今風ですね〜。
花嶼の最高地点にあるので、たどり着くまで一苦労ですが、大自然に囲まれた真っ白な灯台は絶景そのものです。
花嶼(ホワーユー)の街並みと石敢当
2つめは、花嶼の街並みです。車が通れないほど狭い通路に素朴な建物が並び、なんとなく可愛らしい雰囲気があります。
ほとんどの家の壁に小さな石板が貼り付けられているのですが、これは「石敢当(いしがんとう)」と言って、日本では沖縄でよく見られるお守りです。
石敢当自体は澎湖(ポンフー)本島でもさまざまな場所で見られ、なんなら台湾でもっとも石敢当が多いのが澎湖なのですが、花嶼ほど石敢当が集中している場所は他にありません。
他にも、通常は玄武岩とサンゴ石で建てられる家屋が、安山岩・流紋岩・サンゴ石で建てられているのも特徴的です。
また、中ほどに花嶼唯一の商店もあります。澎湖の離島あるあるで、見た目は完全に民家です。この自由な感じが、まさに古き良き台湾って感じしませんか?
3つ目は、村外れの登山道にあるこの岩です。一見すると何でもない岩なのですが、この岩を石で叩くとあら不思議!
カーンカーンとまるで金属がぶつかるような甲高い音がするのです。
地元の人は中身が空っぽだからこんな音がするのだと考えたため、中国語で空っぽの石を意味する「空心石(コンシンスー)」と呼んでいましたが、実際には中身が空っぽなわけではありません。
花嶼の中でもこのような音がする岩はたったこれだけらしく、諸説あるものの何故このような音がするのかは未だに謎に包まれているのだそう。
花嶼が日本アルプスでもよく見られる花崗岩で構成されているため、登山道の雰囲気はまるで日本アルプスのよう。植物も険しい環境にだけ耐えられるものしか生えていないので、高山植物に似ています。
他にも、七福神ならぬ八福神の1人が立ち寄った際についた足跡や、日本時代の測候所などもありますが、どちらも歩道が整備されておらず危険です。行きたい方は地元の方にお願いするか、ラブポンフーにご相談ください。
数ある澎湖の島の中でも、唯一花崗岩でできている花嶼は、他の島にはない地質、植物、風景にあふれています。
なかなか行く機会のない島ですが、島マニアにはぜひ訪れて欲しい島です。
ところで、花嶼にはなぜか公衆トイレとゴミ箱がたくさんありました。謎です。