大菓葉玄武岩は絶対に外せない澎湖(ポンフー)の絶景スポット!
澎湖(ポンフー)の特色を代表する絶景「柱状玄武岩」
澎湖を代表する絶景といえば「柱状玄武岩」です。
柱状玄武岩とは、六角形の柱が並んでいるように見える玄武岩のことで、火山性の地形でしか見られない風景です。
火山でできた土地であればどこでも見られるというわけではなく、溶岩が固まるときに海水などで急に冷やされるという特別な条件が揃わないと誕生しない貴重なものです。
澎湖では「花嶼」という花崗岩でできた島以外のほとんどの場所で見ることができます。
これほど多く、かつキレイな形の柱状玄武岩を見ることができるのは、とても珍しいことです。
そのため世界遺産に匹敵する価値があると多くの学者から認められていますが、残念ながら台湾は国連に加盟していないため世界遺産に認定されていません。
もし、将来的に台湾が国連に加盟するようなことがあれば、きっと世界遺産になること間違いなしです。今のうちにじっくりと見てみてはいかがでしょうか?
とはいえ、実は澎湖にある柱状玄武岩のほとんどは船に乗って海からでないと見られません。
もちろん、陸から見ることができる柱状玄武岩もありますが、海から見る柱状玄武岩がと比べると規模も迫力も少し欠けてしまうものばかりです。
ですがご安心ください。「大果葉玄武岩」なら、気軽に見に行くことができ、かつ柱状玄武岩がの迫力を十分満喫することができます。
大果葉玄武岩は、高さ8メートル、幅100メートルで見応え充分!
大果葉玄武岩は、澎湖(ポンフー)の中心地である馬公市から車でおよそ45分の島「西嶼」にあります。
大果葉玄武岩の高さは8メートルで、長さは100メートルもあります。
遠くから地球の力による壮大な景色を楽しむのも良いですが、せっかくならじっくりと観察してみませんか?
よく柱状玄武岩を見ると、上に向かって岩が細かくなっていき、最後は土になり木が生えているのが分かります。
これはまさに玄武岩が風化していく様子を示しています。また、柱状玄武岩の角が取れて丸くなっているのも特徴です。これは澎湖の強い風によって風化してしまったためです。
柱状玄武岩に向かって左側は窪地になっているため雨が降ると池になります。なかなか条件を満たすことはありませんが、ここが池になっており空がよく晴れていると池の中に大果葉玄武岩が映る美しい光景を見ることができます。
澎湖に住む人はかつて、玄武岩のことを「黒岩」と呼んでいました。
ですが、大果葉玄武岩は黒というよりはベージュ色をしているので、明るく輝いているように感じ、より一層美しい光景になります。周りも実に風光明媚で澎湖の自然を身体中で感じることができます。
1千万年以上も土の中に眠っていた珍しい柱状玄武岩
ところで、冒頭でほとんどの柱状玄武岩は海からでないと見ることができないと説明しましたが、なぜ大果葉玄武岩だけは陸地にあるのでしょうか。
その理由はなんと、この柱状玄武岩はもともと地面に埋漏れていたからです。
今でこそ、橋がかかりいつでも誰でも来られるようになった西嶼ですが、かつては船がなければ馬公本島と行き来することができませんでした。
そこで、日本統治時代に西嶼に港を作るために土を掘ったところ、1,000万年以上の間、土に埋もれていた大果葉玄武岩が発見されたというわけ。
限られた条件でしか生まれない柱状玄武岩はまさに火山が作り出した芸術。
そして、土に隠された後に再び人々の目に留まるようになったとは運命の不思議さを感じずにはいられないと思いませんか?
大果葉玄武岩は、澎湖(ポンフー)にやってきたらぜひ訪れてほしい場所です。