澎湖(ポンフー)の冷蔵庫は、めちゃくちゃデカい!
島の面積は、潮が引いている時と満ちている時とで変化します。
澎湖(ポンフー)の場合、干潮時にかなり面積が広がるのですが、これには主に2つの理由があります。
1つは、満潮時と干潮時で海面の高さの差が最大で3メートルもあること。
2つめは、干潟が広いことです。
干潟とは、満潮時と干潮時の間に海面に現れる部分のことで「潮間帯」とも呼ばれます。
島の地形によっては、澎湖のように干潟が広い島もあれば、全然ない島もあります。
世界にある島の多くは火山噴火によって生まれたと考えられていますが、澎湖は火山噴火というよりは無数の小さな噴火口から粘着性の弱い溶岩が流れ出て形成された世界的に珍しい島です。
そのため澎湖には高い山はなく、平べったい地形が広がり、広大な干潟が存在するのです。
そんな干潟では、貝をはじめとして、魚、エビ、ウニなどさまざまな海産物を拾うことができることから「澎湖の冷蔵庫」として親しまれています。
南の島と言えば「青い海に青い空、揺れるヤシの木陰に温かい(スローな)人々…」なんてのが定番のキャッチフレーズですが、ぶっちゃけそんなものはどこの島に行ってもあります。
が、広大で生態系豊かな干潟があるのは澎湖ならではのことです。
澎湖は「台湾のハワイ」なんて形容されることもありますが、個人的には「台湾のハワイ」と言う時点でプライドを捨てていると思っています。
澎湖のことを無理やり日本語読みの「ホウコ」と呼ぶことにも疑問を持っています。
澎湖は「ポンフー」であり、ハワイでもホウコでもありません。
もちろん、海はキレイだし、周りに工場がないから空も青いし、ヤシの木はないけど緑は豊かだし、人々は親切すぎるほど親切です。
でも、それ以外にも澎湖には澎湖にしかない魅力がある…。
広い干潟に立っていると、そんなことを感じずにはいられません。