寒くても人の心は温かいのが、オフシーズン。

澎湖(ポンフー)のオンシーズンは、一般的に4月から9月の半年間とされています。

それ以外の季節だと強い季節風が吹き、雨が降ることは少ないものの鉛色の空が広がる日が続くからです。

ぼく自身も、おすすめのシーズンを聞かれれば5月か9月ごろと答えるのですが、だからと言ってそれ以外の時期は何も楽しめないというわけではありません。

夏には夏の、冬には冬の景色があるのです。

例えば、藻が張り付いて緑色になった岩が広がる景色は冬にしか見られません。

しかも、この景色を人々の姿に見せてくれるのは、潮が引いて干潟が現れている時だけ。見たいと思ってもタイミングが合わなければ見ることができないのです。

小門の鯨洞という海蝕洞では、波の花というまるで雪が舞うような光景を見れますし、夏は穏やかな海に白波がとめどなく立つ様子も実に美しいです。

まあ、とは言え南の島らしい光景を見ることができるのは夏のことですので、夏に来るに越したことはないのですが。

それでも、天気が悪かったり冬にしか来られなかったりしてもがっかりせず、その時にしか見られない風景を楽しんでもらえたらなと思います。

あと、オフシーズンの間は澎湖の人々にも余裕があるのでとっても人懐こくなります。

オンシーズンは毎日が激務なので、相手にしてもらえなかったり、冷たい態度を取ってしまいがちなのですが、オフシーズンならゆっくり話し相手になってくれるというわけです。

景色はぶっちゃけイマイチかもしれませんが、観光客が少ないのんびりとした空気を味わえるのはオフシーズンだけの特典です。

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