Select Page

2017年4月オープン! 金龜頭砲台と「同安・潮」展

2017年4月オープン! 金龜頭砲台と「同安・潮」展

修繕工事が終わり2017年4月27日に一般公開される軍事遺跡「金龜頭砲台(jīn guī tóu pào tái|ジングエトウ パオタイ)」では、同日から2017年6月30日までの間、主にアジアを舞台に活躍した「同安船(tóng ān chuán|トンアン チョアン)」という船に関する企画展が開催されます。この展示は故宮博物院によるものなのですが、期間中は地元の方もガイドや入場整理などのボランティアをすることになっています。

一足先に金龜頭砲台の「同安・潮」展を見学

ということで、ラブポンフーの二人もボランティアに登録することに。ボランティアになるには金龜頭砲台での展示内容を知る必要があるで、一般公開に先立って金龜頭砲台の「同安・潮」展を見学してきました。

ちなみに今回は2回目の勉強会です。先日4月15日には座学で同安船と展示内容の説明があったのですが、その時は実物がなかったのでいまいちイメージがつかめませんでした。が、今回は展示を見ながらだったのでより同安船について理解を深めることができましたよ。

澎湖(ポンフー)と同安船との関係

2017年4月オープン! 金龜頭砲台と「同安・潮」展

ところで、なぜこの同安船の企画展をわざわざ澎湖でするのでしょうか?

それを説明するためにも、まずは同安船についてご説明したいと思います。同安船というのは、18世紀から19世紀にかけて商船のほか、海賊や海軍の船としても利用されていた優秀な船です。

同安船は、当時の中国の造船技術の最高峰と言われており、記録による最大のものでは長さ22メートル、横幅約5メートルもあり、300人近い大人数を乗せながらも船足は早く、かつ安定して航行する能力がありました。そのため商船だけに止まらず、当時隆盛していた海賊にも使われるようになり、さらにはその海賊に抵抗するために海軍が同安船を軍事用に採用したという歴史があります。

しかし、いつまでも優れた船だったのはアジアだけでのお話。欧州の船は同安船よりはるかに優れていたため、19世紀に欧州の船が中国に多数やってくるようになると、同安船は時代遅れのものとして忘れ去られてしまいました。

故宮博物館が同安船を再現

そして同安船は長らく歴史から忘れ去られ、その姿を偲ばせるのはたった2枚の絵図だけでした。ところが、ドイツで同安船と類似した船の設計図が偶然見つかり、故宮博物館はその設計図と2枚の絵図、そして様々な歴史的な資料を元に30分の1スケールで同安船を再現することに成功。実際に船を浮かべてみると優秀な航行性能があることが分かり、20分の1スケールの模型も製作されました。

30分の1スケールの同安船は澎湖での「同安・潮」展の期間中は金龜頭砲台内部に展示されていますが、20分の1スケールの模型は故宮博物院で展示されているそうです。澎湖での展覧会の後は、昨年オープンしたばかりの故宮博物院南院(嘉義)で同様の展示会が開催される予定です。

そんな同安船の名前ですが、意外にもその由来は単純でした。作られた場所の名前が福建省の同安県というところだったからなんですね。そして当時の澎湖は、この同安県のなかの離島だったのだそう。もちろん、貿易でたくさんの同安船が澎湖にやってきたこともこの展示会を澎湖で開催することとなったきっかけですが、同安船と澎湖にはそんな繋がりがあったのですね〜。

さて、同安船と澎湖の関係が分かったところで、実際の展示内容についてご説明していきます。

金龜頭砲台の「同安・潮」展の展示内容をご紹介

まず、入り口は船のメインエントランスである「水仙門」をイメージしています。ここでは波の音だけでなく潮の香りまで嗅げるようになっています。まさに同安船で船旅に出るという雰囲気を盛り上げてくれますよ。

奥に進むと、同安船の説明と、今回展示されている30分の1サイズの同安船の再現に関する50分にもわたるドキュメンタリービデオがあります。正直狭いしイスもないし、だいたい50分って長すぎでしょ! と言いたいところなのですが、ぼくらは50分まるまる見てしまいました。普通に面白いですし、中国語ですが字幕があるので、中国語が分からない方でもなんとなくわかるはず。なので時間がある方や特に関心のある方にはオススメです。

2017年4月オープン! 金龜頭砲台と「同安・潮」展

なお、メイン会場の他にも休憩所を兼ねた場所でもこの映像を見ることができます。こちらは画面がもっと大きいしイスもあるので、じっくりと観たい方はこっちで観た方が良いでしょう。実際、ぼくらもこっちで観ました。

その奥には、タッチパネルで同安船を作れるコーナーがあり、その先のフロアには同安船に乗っていた人々が宙に浮かび上がって話しかけてくる展示があります。さらに進むと、AR技術で同安船に乗っていた人と同じ服装になれ、さらには写真が撮れる仕掛けがあります。故宮博物院で開催した時は撮影した写真をFacebookにアップする機能が付いていたようですが、ここは電波がないのでその機能は使えません^_^; さすが元軍事施設。携帯電話の電波は完全にカットされていました。

次に、故宮博物院が所蔵している昔の海図をモニターで見ることができる展示と、裸眼3Dテレビによる同安船の解説があります。そしてその先についに30分の1スケールの同安船の模型が登場!

2017年4月オープン! 金龜頭砲台と「同安・潮」展

この模型で注意して見て欲しいところは、(写真では写ってませんが…)前側のマストの上でたなびいているオランダ国旗。オランダと関係がないのに何でオランダ国旗が!? と思いますよね。実はこれはお守りとして付けられていたもの。付けている本人たちはこれがオランダの国旗とは知らなかったそうですが、当時のオランダは強いというイメージだったので誰かが付け始めたのでしょうね。

それから、後ろの方には黄色い旗が付いていますが、これは海の守り神とされている道教の女神様「媽祖」のもの。船長によって特に信仰している神様は様々だったそうですが、この模型では媽祖を祀った同安船を再現しています。

そして次のフロアに行くと同安船の操船を体験できるアトラクションのような展示があります。テレビ番組「フレ◯ドパーク」にあるような感じで、体全体を使って遊べるものになっています。

以上で同安船の展示は終わりとなりますが、その横にある施設内にはDIYコーナーと休憩所兼映像鑑賞コーナーがあります。展示の説明のところでも触れましたが、ここでも同安船を再現した記録映像をご覧になれます。他に11分ほどのアニメーションも放映されるようです。ただ、ここで同安船の再現映像とアニメーションの両方を流すかどうかについては勉強会の時点ではまだ検討中でした。その他、開催したばかりの頃は展示内容などが若干変わるかもしれませんのでご注意ください。

最新テクノロジーが楽しめる展示会

全体として、最新テクノロジーをふんだんに使った展示なので、それだけでも面白いという印象です。また、軍事施設を展示会場にしてしまうというアイデアもいいなと思いました。日本でも南方には遺棄された軍事施設がたくさんあるので、同じような活用方法が考えられますよね。

ただ、とにかく狭いです! そして最新テクノロジーを使っているのですが、何となく中途半端な感じも…。本当はもっと広い空間でやるべき展示なのを、無理やり狭い施設内に押し込んでいるので、ちょっと無理があるんですよね。人が多いとゆっくり見ることができないと思われますので、なるべく人が少ない時間帯がいいでしょうが…、まだ始まっていないのでどの時間帯がいいのか分かりません^_^;

ということで、故宮博物院による「同安・潮 新媒體藝術展-澎湖遊」は、2017年4月27日から6月30日まで、10時〜18時(月・火・国定休日は休館)の間に「馬公金龜頭礮臺文化園區」で開催されます。入場料は無料です。また、毎日午前10時からと午後3時半からはガイドツアーもあります。20人以上の団体の場合は事前の予約が必要で、毎日2団体限定なのでご注意ください。

ぼくとルルも、期間中はボランティアで「同安・潮」展にいることがあります。もしぼくらを見かけたら日本語で解説しますので、お気軽に声をおかけくださいね!

馬公金龜頭礮臺文化園區

馬公金龜頭礮臺文化園區

同安・潮 新媒體藝術展-澎湖遊

  • 場所:馬公金龜頭礮臺文化園區
  • 開催期間:2017年4月27日〜6月30日
  • 営業時間:10時〜18時(月・火・国定休日は休館)
  • 入場料:無料
  • 交通アクセス:
    • バス:馬公空港のロビーを出て右側のバス停より「龍門」「尖山」「烏崁」「青螺」「太武」行きのいずれかのバスに乗って「馬公總站」で下車し、徒歩5〜10分。
    • タクシー:空港から250元〜300元で到着
    • レンタカー:観音亭まで行き、観音亭に向かって左側にまっすぐ進む → 中正堂が右側に見えたら、右斜めの道に入って到着。
2017年4月オープン! 金龜頭砲台と「同安・潮」展 | ラブ ポンフー