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チャンスは年に一度だけ! 「補運」で運を増やそう

チャンスは年に一度だけ! 「補運」で運を増やそう

農暦(旧暦)6月6日は「補運(bŭ yùn|ブーユン)」の日でした。補運とは、その名の通り「運」を「補う」という意味で、この日は多くの人が近所のお寺で神様に特別なお供えをしてお祈りをします!

6月といえば、そろそろ一年の半分が過ぎる頃ですから、これまでの半年間に使って足りなくなった運を補充するというわけですね。

そんな補運は道教の習慣なので、もちろん澎湖(ポンフー)以外でも見ることができますが、澎湖にはお寺が多く、また神様を大切にする人も多いので賑やかな印象を受けます。

さて、ラブポンフーの2人にとっては今回が初めての補運です。台湾人のルルは台北出身なのでお寺の行事には疎いうえ、澎湖でのやり方はわかりません。

ということで、いつも澎湖の文化を教えてくれる友人たちに教えを乞い、馬公市内の城隍廟でお参りをしてきました。補運自体は、ほとんどのお寺ですることができますが、城隍廟は特ににぎやかでした!

なぜ農暦6月6日にお参りをするの?

6月6日に補運をする理由は、冒頭でも紹介した通り一年の半分が過ぎているからということもあるのですが、実はもう1つ理由があります。

それは、6月6日の午後10時ごろに天界と下界をつなぐ扉が開き、道教でもっとも偉大とされる神様「玉皇大帝」が下界にやってくるからというもの。あ

運を補ってもらうには、やはりお偉いさんが下見にいらっしゃる時にした方が効果があるというものですよね。

今年は閏月が入るので6月は2回ありますが、そういうときは最初の6月に補運をします。今年は一年が1ヶ月長いので例年より補運をする家庭が多いそうですよ。

お供え物は市場で!

話を聞いてみると、どうやら補運をするには色々と下準備が必要なようでした。とりあえずそういう物は市場で買うことができるので、午前中に澎湖の台所「北辰市場」に行ってきました。どうやら、紅圓(赤くて白くて丸いお餅)と、紅蛋(赤く塗ったゆで卵)と、金紙(神様にお供えするお金)の3点セットが必要なようです。

すると、ありました! 補運で必須の紅圓(hóng yuán|ホンユエン)と紅蛋(hóng dàn|ホンダン)! 売っているおばちゃんたちの手は真っ赤です。

ちなみに台湾では赤は縁起がいい色なので、お寺の儀式の時には必ず赤いものが使われます。お年玉とか結婚式のお祝いも赤い封筒「紅包(hóng bāo|ホンバオ)」に入れて渡すんですよ。

我が家は2人だけなので、あんまりたくさんの紅圓があってもしょうがないので、できるだけ少ない量で包んでいるお店を探して購入。紅蛋もいっしょに買いました。ちなみに紅蛋の数は家族の数(または運を補って欲しい人の数)にするのが習わしです。

我が家は2人にプラス愛犬1頭なので、3つを買おうとすると、市場のおばちゃんから「奇数は縁起が悪いから、倍の6個にしな!」と言われました。確かに、台湾では割り切れない奇数は縁起がよくないとされています。

「そうか〜」と納得して6つ買ったものの、後で友達に聞いたら「家族の数だから、奇数でも関係ないんじゃない?」と言われました。やっぱりおばちゃんの方が一枚上手でした(笑)

 

ついでに落花生も購入。600gで150元でした。ちょうど1g1円。高くもなく安くもない値段ですね。

今の時期は「白膜花生(bái mó huā shēng|バイモォ ホワーシェン)」という柔らかい落花生の旬で、今しか食べられません。特に澎湖の「竹灣(zhú wān|ジューワン)」と言う地域の白膜花生が有名で、このお店の落花生は竹灣の落花生だったので迷わず買いました。本当はどうかは分かりません。市場で物を見極めるのは…生きるための楽しみの一つですね。

金の紙はいつも卵を買っているお店で買いました。いや、このお店はもともとお寺の物を売るお店なのですが、澎湖のちょっといいものもセレクトして売っているんです。ここだと澎湖の地鶏の卵が買えるし、市場の出店より清潔だからいつもここで買っているんですよね。

ここの店主がルルと同郷人だからというのも理由の1つです。さすがに金紙を買うのは初めてでしたが、「澎湖のやり方だと金紙は360枚だよ。台北といろいろ違うよね〜」なんて同郷人同士の話ができるのは澎湖ではここだけでしょうね。ちなみに金紙は全部で55元でした。

以上で補運の下準備が済みました!

どんなことをするの?

それでは実際にお寺ではどのようなことをするのでしょうか? ズバリ一言でいえば、神様にお祈りをするわけですが、補運は普段のお祈りの仕方とはちょっと違います。

ちなみにここに示した方法は僕たちが澎湖(ポンフー)の友人に教えてもらった方法なので、他の方のやり方とは異なるかもしれません。ちなみに補運の方法は地域によって大きく異なります。

1、お供え物の準備

先ほどご紹介した3つのお供え物、すなわち紅圓と紅蛋、360枚の大中小の金紙を準備します。

2、夜にお寺へ

夜の9時くらいにお寺に行きます。いつもは夜はしまっているはずのお寺の門が全開で、人もたくさん集まっていました。なにやら工作のようなことをしていますよ!

3、お供え物を並べる

お寺に着いたらまず、お供え物を置くテーブルの上に小さい金紙で囲いを作り、その中にお皿に乗せた紅蛋と紅圓を置き、その前に大きな金紙と中くらいの金紙を置きます。そして最後は真ん中に自分の住所と名前を書いた赤い紙を置きます。

4、お線香をあげる

お線香を2本取って玉皇大帝(お寺の真ん中の入口のところにある大きな香炉)とそのお寺の主神の前でお祈りをします。

この時に使う口上は台湾語で言うべきだとされていますが、台湾の神様は立派なので中国語や日本語でもOKです(笑) また、正しい口上でなくても自分の住所と名前、それから運を補って欲しいことを伝えれば良いそうです。

5、金紙で元寶をつくる

その後、大きな金紙と中くらいの金紙で元寶(よくお寺にある金色の置物で、昔はお金として使われていました。なのでお金の意味があります)の形を作ります。金紙がたくさんあるから大変です! けど面白い。みんなが作る元寶はキレイでした。最初にお寺に来た時にみた工作中の風景はこれだったんですね。

6、お祈りをする

全部の金紙を元寶の形にしたら、それを持ってもう一度主神の前でお祈りをします。

7、金紙を燃やす!

その後、元寶の形にした金紙と小さな金紙、それから自分の住所と名前を書いた赤い紙を燃やします! 超熱い! 超暑い!

8、たまごの殻を剥く

金紙を燃やし終わったら、紅蛋を紅蛋を乗せたお皿の右上、左上、左下、右下の順に叩いて割り、殻を剥きます。この殻を剥くことで悪い物を追い払うことになります。

なので、殻のあるものなら実は卵ではなくても大丈夫。この時期はライチと龍眼と落花生の時期なので、殻のあるこれらを卵の代わりにお供えしていた人もいました。ルルの隣のおじさんはライチを剥いていますね。

9、もう一度お祈り

そして最後にもう一度主神の前でお祈りをします。

10、黙って帰る

最後のお祈りの後は、自宅に到着するまで一切喋ってはいけません。ちなみに喋らない理由は、運を残さずに家に持ち帰るためとのことです。

11、ゆで卵を食べる

帰宅したらお寺で剥いたゆで卵を美味しくいただきます。地域によっては、この卵に香炉にある灰を少しだけふりかけるそうですが…。その勇気はありません>_<

これを持って、残りの半年の運を補う儀式が終了です! よし、また運が溜まったぞ! …と思ったら、お賽銭を忘れていました汗 なので、翌日にお賽銭を払いました。お賽銭はお寺の中にあるお線香を使うときは必須で、自分で持っていく場合は払うか払わないかは自由なようです。

運を増やして残りの半年もがんばろう!

澎湖(ポンフー)では神様が大切にされているので、お寺に関する行事は非常に多いです。そんな雰囲気のなかで暮らしていると自然と信仰心が湧くような気がします。

ぼくたち二人はよそ者なので、だからこそ地元の行事に積極的に参加し、できるだけ澎湖の文化や風習を学びたいと思っています。それが、よそ者が少しずつ地元の人になっていく方法だと感じています。

ぼく自身は地域活性化関係のNPOの活動を2011年から続けており、この澎湖に移住したことは自分にとって事務方仕事一辺倒の世界から「現場に行く」第一歩でした。これまで様々な離島で気づいたこと、見たこと聞いたことを、自分も一から感じている毎日です。

よそ者にできることは少ないのですが、だからと言って地元の人と距離をおく必要もありません。むしろ澎湖の人々はよそ者に対してもすぐに心を開いてくれる方々ばかり。

5月には入火(お寺の改築を記念する行事)に参加し、お寺の前で踏涼傘をさせていただきました。まだ踏涼傘を3ヶ月しか習っていなかったため、ぼくが参加することを反対する声もあったようですが、友達の強い信念がぼくを澎湖の仲間に引き入れてくれました。

個人的には外国人なのによく大切な踏涼傘をさせてもらえたな〜と思っています。この辺が澎湖の人たちの懐の深さだと思います。

今日の補運もそうですし、周りの人たちがぼく達を少しつづ澎湖に人にしてくれています。だから、これからも一所懸命、だけど無理せずに澎湖のことを学んでいくつもりです。この島に出会え、この島に移住でき、ちゃんと仕事があるのは全て「運が良かったから」に他なりません。

補運で残りの半年の運がきちんと増やせていることを願います!

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