実は高級海鮮だらけの島、澎湖(ポンフー)。
魚の名前って難しいですよね。魚には地方名というのが多すぎます。地方によって名前が違うとか勘弁して欲しいです。
澎湖(ポンフー)の場合も例に違わず、あらゆる魚介類に澎湖ならではの名前が付けられています。
その上、中国語(台湾の公用語は北京語です)ではなく、台湾語(戦前まで台湾で使われていた言葉で、今でも田舎では台湾語が共通語です)の場合もあるので、なおのこと混乱します。
しかし、あらゆる魚介類に学名が存在するというのもまた事実です。
そこで、新しい魚介類を知ったらGoogleで検索して学名を調べ、それをさらに検索して和名を割り出し、それをさらに検索して間違いがないか確認するということをしています。
ちなみに日本に生息しない魚介類の場合は、和名が一発で出ないことがあるのですが、そういう場合は論文を探してやっと和名を突き止めています。
まあ、魚介類に詳しい人はそんなことをしなくてもパッと見てわかるのでしょうが…。
さて、そうやって和名を調べていくと、澎湖でよく見られる海鮮のほとんどが日本では高級なものだということが分かりました。
例えば、澎湖ではバフンウニが有名です。地元の人も「馬糞海膽」つまり「馬糞ウニ」と呼んでいるので、ぼくはてっきり日本でいうバフンウニのことかと思っていたのですが…。
調べてみると、澎湖のウニはバフンウニではなく「シラヒゲウニ」という全然違う品種であることが分かりました。
日本ではシラヒゲウニは沖縄や奄美地方に生息しているそうなのですが、現在は量が少ないため滅多に食べられない幻のウニなのだそうです。
そんな日本では幻のウニですが、澎湖では7〜8月の間は食べ放題になります。どおりで美味しいわけだ!
あ、食べ放題になるのは自分で拾って食べる場合ですよ。
また、澎湖といえば「小管」です。小管とはヤリイカのことなのですが、このイカの正体は、日本で「ケンサキイカ」と呼ばれる高級イカの亜種「ヒラケンサキイカ」です。
「ヒラ」が付くためケンサキイカと同じように美味なのかどうかは分かりませんが、食べ比べのしようがないので、同じく美味としておきましょう。
その他、カツオもよく獲れます。このカツオも日本で一般的な「本カツオ」ではなく、滅多にお目にかかれない「スマガツオ」という脂がよく乗ったカツオです。
クルマエビやイセエビもよく海鮮レストランで見かけますし、ハタやマダイ、スズキ、カンパチなど日本人に馴染み深い品種も数多く養殖されています。
澎湖では一般的なのに日本ではなかなか食べられないものもまだまだ調べれば出てくるはずです。
それにしても、美味しい牡蠣やらウニやらイカやらがたくさん食べられる島だなんて、日本人にはうってつけだと思いませんか?
ちなみに、一番面白かった魚の名前は「オシャレコショウダイ」です。
天皇も愛したというちょっと眉唾物のストーリー付きなのですが、澎湖では縁起が良い魚とされてお正月に食べるんだそう。
オシャレなコショウダイ…か。