世界ウミガメの日に、台湾の離島澎湖(ポンフー)で11匹のウミガメを放流
2022年6月16日の世界ウミガメの日に、澎湖県政府は11匹のウミガメを嵵裡の砂浜から海へと放流しました。子どもたちが見守るなか、ウミガメは力をふりしぼって新天地へと向かいました。
一方、住民からは「もう4年もウミガメの産卵を見かけていない」との声も聞こえてきます。
澎湖県農漁局(日本の農林水産省にあたる)による保護ウミガメの放流活動は、満潮の時間にあわせておこなわれました。
県知事の賴峰偉氏、県議会議長の劉陳昭玲氏、農漁局長の胡流宗氏、そして地元の風櫃と嵵裡の小学生と共におこなわれ、11匹のウミガメが海へと帰りました。
澎湖県政府によると、世界ウミガメの日であるこの日に放流されたのは、水産試験場「澎湖海洋生物研究中心」に保護されていた11匹のウミガメとのことです。
そのうちアオウミガメが8匹、タイマイが3匹でした。ケガがみつかり保護された時はわずか3キロの体重でしたが、無事に成長し15キロを超え海へ帰すのに適した状態になったとのことです。
澎湖海洋生物研究中心によると、ウミガメの救護活動は20年あまり続けられており、これまでに293匹のウミガメを放流したとのことです。現在は、望安島の「綠蠵龜保育中心」と「澎湖水族館」で保護されている各2匹のウミガメをふくめ、合計62匹を保護しており、放流が待たれています。
このたび放流がおこなわれた嵵裡の砂浜は、もっともウミガメの産卵数が多い望安島のウミガメ保護区をのぞき、澎湖における重要なウミガメの産卵地のひとつとなっています。
2017年8月5日に嵵裡の砂浜でボランティア活動をおこなっていた黃長榮氏によってウミガメが産卵した痕跡がみつかり、のちに専門家により確認されました。
嵵裡の砂浜ではウミガメが安心して産卵できるよう、観光業者と観光客に協力してもらうのはもちろんのこと、夜間のみまわりもおこなっています。
一方で住民からは、この4年ほどはウミガメの産卵を見ていない。ビーチでおこなわれているエンジンをつかったマリンスポーツと関係しているのではないか。昔は林投や北寮、嵵裡などの砂浜でウミガメの産卵が見られたが、近頃はほとんど見られない。といった声も聞かれた。
元記事:貝傳媒202206162030即時新聞
※当ブログでの翻訳記事は、新聞社に承諾を得て翻訳掲載しています。